日本全国の温泉を楽しもう

日本にはたくさんの温泉があります。
露天風呂、家族風呂、混浴風呂など温泉の楽しみ方も色々。
温泉旅館は温泉だけではなく、郷土料理も味わえるのも嬉しいですね。
暇を見つけて、ご家族やお友達と温泉三昧もいいかも!

○○○○の情報

白布温泉・山形県

東京から山形新幹線に乗ると2時間ちょっとで米沢駅(米沢市)に到着。
ホームには、米沢牛のレプリカが置かれてあり、前を通ると「もぅ~もぅ~」と鳴いて出迎えてくれます。思わず微笑んでしまいますね。

有名な米沢牛は、松阪牛や神戸牛と並ぶ「日本3大牛」ともいわれてますね。
その名は、明治初期、米沢で教鞭をとった英国人・チャールズ・ヘンリー・ダラスが横浜の外国人居留地に広めたことで全国に知られることとなったそうです。

米沢の街を歩くと、四方になだらかな美しい山並みが見える。
昼ごはんに、米沢牛・山懐料理吉亭へ。
大正年間に建てられた文化財の館の重々しい門をくぐると食事処があります。

米沢牛の網焼き和風ステーキや牛しゅうまい、牛のしゃぶしゃぶサラダが入っている「昼の善牛づくし」をいただくことに。

上質な米沢牛は口に入れると、口の中で脂がとけてしまうほど。けれどもこの脂は、決してしつこくなく、胃にもたれない。
箸で持つと重たく感じた牛しゅうまいは吉亭名物。

米沢は、雪深い所なので米沢牛は、味噌と酒かすでつけ込んだ食べ方が昔から伝わっているそうです。
米沢土産としても喜ばれそうですね。

清らかな水が湧き出ている米沢には酒蔵もあります。「酒造資料館東光の酒蔵」を訪ねてみる。
古くから伝わる酒の造り方の解説が展示され、売店で試飲もできます。
口いっぱい米の香りが広がる大吟醸もおいしく、女性に人気のあまいラ・フランスのお酒などもあります。

いよいよ1312年開湯という白布温泉へ。
米沢市街から車で40分ほどでかやぶき屋根の湯滝の宿西屋に到着。
籐のござを敷き詰めた廊下を素足で歩くとひんやりして心地いい。

お風呂は、湧出量が豊富だから3本の湯滝が、江戸時代から続く御影石の湯船に流れ落ちる。
湯滝に肩を当てると、まずはその勢いに驚く。慣れてくるとじわじわとコリがとれて、湯しぶきが背中や腰に流れてじんわりと温まってくる。
硫黄成分が体をぽかぽかに感じさせてくれ、湯上りもずっと体が温まった状態が続きます。

中屋別館不動閣には最上川の源流を眺めながら入浴できる露天風呂もあります。
まだ少し残る雪を眺めながら、湯の花が舞う露天風呂での入浴は最高!

白布温泉以外にも、米沢市内には個性的な温泉があります。
展望のよい、老木の根っこ風呂がある新高湯温泉、小野小町が愛した美人の湯・小野川温泉など。

東日本大震災後、「米沢八湯」として被災地への義援金を集めながら、一時期落ち込んだ集客にも力を入れてきたそうです。

みなさんも、春の米沢を訪れてみるものいいのではないでしょうか。

▼交通アクセス
JR山形新幹線・米沢駅下車。白布温泉へはバス約40分。

▼泉質
含硫黄ーカルシウムー硫酸塩泉

▼お問い合わせ
米沢観光物産協会・・電話0238-21-6226
米沢牛・山懐料理吉亭・・電話0238-23-1128 牛づくしは昼限定(5月3~6日なし)
酒造資料館東光の酒蔵・・電話0238-21-6601
湯滝の宿西屋・・電話0238-55-2480 1泊2食11700円~
中屋別館不動閣・・電話0238-55-2121

磯部温泉・群馬県

碓氷川に面した磯部公園(安中市)へ行くと、日本の温泉記号発祥の碑があります。
万治4年(1661年)、江戸幕府が出した文書に、温泉マークが磯部の頂に記されてあり、その頃すでに磯部に温泉がわいていたことが証された。
碑にはその部分が刻み込まれてありました。

歴史をしのばせる古い町並み。
足湯にも、最初の温泉記号の碑があります。

名物の磯部煎餅を探訪。市内に多くある煎餅店の中には、今も手焼き実演にこだわる店もあります。
その一軒の松風堂におじゃま。のぞいてみると、てぎわよく一枚一枚焼いていました。
種類も豊富で、ゴマ入り、のり入りなど数々。

となりの栄泉堂に行くと、みどり色の煎餅を焼いています。
このみどり色は、地元の高校生との共同開発により、製糸が盛んだった地元特産、桑の葉を粉末にして混入したもの。
「桑の葉緑素がとれる」と大変人気だとか。
数量限定で毎日焼いているそうです。
桑の香りがほのかにして、サクサクと歯ざわりの軽い煎餅は口の中で溶けていく。

磯部煎餅は、小麦、砂糖を磯部の鉱泉で溶くのが基本ですが、各店でそれぞれ小さな工夫を加えて、味に特色を出しているのです。
昭和の前期から使っている焼き型は、使いこまれて、まさに職人の手の一部と化しています。
焼き具合は、すべて長年の感と指先の感触によるものだそうです。

時間があるので、日帰り入浴施設「恵みの湯」へ。
食塩の濃い湯。大浴場、露天風呂のほか、珍しい砂塩風呂(別料金)などが設けられています。

宿・「磯部館」には、「竹風庵」(旧館)と「花風館」があり、碓氷川畔の浴場へはナマコ壁造りの地下道で結ばれています。
「碓氷の湯」と「透磁の湯」に、内湯大浴場とヒノキ造りの露天風呂がそれぞれあって、朝夕で男女が入れ替わる。

肌触りのすべすべした湯にゆっくり入って、体の芯まで温まる。
板べいの間からは碓氷川の清流がのぞける形になっている。

夕食は、食前酒の梅酒で軽くのどを潤す。
上州路の春の味覚が満載。新タケノコ、大和芋茶巾などの前菜、上州牛すき焼き、山菜はタラの芽やフキノトウなどのてんぷら、地粉うどん、山かけなどをいただく。

翌日は、車で旧中山道の宿場町・安中宿をめぐる。
石造りの教会、同志社大学の創始者である新島襄の旧宅、昔は図書館だったという「便覧舍址」の碑、しょうゆ専門の有田屋の蔵造りの建物を楽しむ。


▼交通アクセス
JR信越本線磯部駅下車。長野新幹線安中榛名駅からバスもあります。

▼泉質
雀のお宿「磯部館」はナトリウム塩化物・炭酸水素塩強塩温泉。
日帰り入浴は恵みの湯・・電話027-385-1126 入浴料3時間 500円

▼お問い合わせ
安中市観光協会・・電話027-385-6555
磯部館・・電話027-385-6411 竹風庵は1泊2食10650円~、花風館は1泊2食13800円から
松風堂・・電話027-385-7023
栄泉堂・・電話027-385-6122

松崎温泉郷(静岡県)

東の「長命寺」に西の「道明寺」といえば、春ならではの「さくらもち」。
いろいろあるけれど、おもちを優しく覆う「桜葉」の香りが決め手であることは言うまでもありませんね。

その桜葉の全国の7割を生産するのが、西伊豆の松崎町です。
さくらもちは、柏もちの季節になると都心の店からは消えてしまいますが、松崎では、1年中食べることができるのです。

松崎には、防火・防湿のため外壁に平瓦を張り、漆喰の目地をかまぼこ状に盛り上げて塗った「なまこ壁」の家並みが残っています。
こて絵の名工、入江長八の故郷で、記念館や美術館もあります。
いくつもの温泉もわく温泉郷です。

それでは、まず菓子店から。いくつもの店舗で作られており、食べ比べも面白い。
2枚の桜葉で包んで作るのが松崎流。
永楽堂は、柔らかい餅に包まれたつぶしあん。(5個575円)
梅月園は、こしあん入りでしっかりした食べ応え。(5個780円)
桜味堂は、米粉の粒が残る道明寺風。(8個1100円)
パックされているので、3~4日、日持ちするため、おみやげにもできます。

桜葉の漬元であり、自家栽培もする「小泉商店」。
原料となるオオシマザクラは、葉の裏に産毛がなく、芳香成分クマリンが他の品種と比べて豊富。
5月上旬から手摘みされた葉は、たるで塩漬けされ、秋にべっ甲色になります。
香りが一面に漂ってきそうな感じです。

そして那珂川の桜並木沿いを大沢温泉へと進みます。
大沢温泉ホテル依田之庄の周辺は、まさに古きよき里山の風情。
ホテルとは名がつくものの、かつて養蚕業で栄えたころの庄屋屋敷をそのまま使い、建物の一部は、文化財に指定される重厚な建物です。

瓦屋敷となまこ壁で設えた母屋の戸をくぐると、江戸時代にタイムスリップしたようです。
みごとな大黒柱や天井の梁が残る館内には数々の時代ものの民具が置かれ、土蔵は客室やバーラウンジとしても使われています。

大浴場は、吹き抜けの天井から差し込む光と白壁で明るく、植栽の緑がさながら温室にいるかのよう。
とうとうと注がれる透明なお湯は少々ぬるめ。
肩までつかって、ゆったりと。
「化粧の湯」と書かれてあるように、湯上りに肌がしっとりとなっているのに驚くはず。
鉄筋棟の屋上には、抜けるような空が頭上に広がる露天風呂もあります。
行かれたらぜひ、露天風呂に入ることをおススメします。

5月5日まで、田んぼを使った花畑で、色とりどりの花を楽しむこともできます。
春ならではの風景です。
花をバックに写真撮影なんかも楽しめちゃいますよね。

温泉の足湯もあるので、疲れたらしばし休憩するのもいいでしょう。

▼交通アクセス
松崎へは伊豆箱根鉄道駿豆線修善寺駅から伊豆急行伊豆急下田駅からバス。
大沢温泉ホテル依田之庄は伊豆急下田駅から送迎あり(要予約)

▼泉質
複数の温泉がある。大沢温泉ホテルは、単純石膏泉。

▼問い合わせ
松崎町観光協会・・電話0558-42-0745
大沢温泉ホテル・・電話0558-43-0121 1泊2食18150円~
永楽堂・・電話0558-42-0270
梅月園桜田店・・電話0558-42-0010
桜味堂・・電話0558-42-2580

小浜温泉(長崎県)

島原半島の橘湾に面した小浜温泉(島原市)。
島鉄バス小浜ターミナルの道路向かいに、西洋風の建物の小浜温泉観光協会がある。
パンフレットやイラストマップ「小浜のこぶみ」をいただく。

それから105mの長い海辺の足湯「ほっとふっと105」へ。
腰掛け足湯、ウォーキング足湯、ペット足湯などバリエーション豊富。

源泉場は高温の蒸気を噴きあげて、6基の蒸し釜があります。
売店で、卵、サツマイモなどを買って、そなえてあるカゴに入れて蒸します。
使用料は無料です。
蒸し上がったホクホクのサツマイモをかじりながら散策するのもたのしい!
小浜の湯の歴史を伝えるという「本多湯太夫」の邸跡が小浜資料館になっているので見学。武士が入浴した岩風呂などが再現されています。

かつて長崎から蒸気船に乗って小浜温泉に保養にやってきた人が「ちゃんぽん」を伝えたという故事にちなみ、食堂、レストラン、居酒屋などが独自の味を追求する「小浜ちゃんぽん」が話題になっています。
「食堂大盛り」で小浜ちゃんぽんをいただく。

スープは、とんこつとトリがらがベースで、麺は太麺。エビ、イカ、カマボコなどに、島原半島の野菜をたっぷり炒めて盛り込んだもの。
「小浜ちゃんぽん」は、長崎ちゃんぽんとひと味違った、あっさりしている味わい。

町並みのはずれ近くに「脇浜共同浴場」があります。
昭和12年の創業時のままのレトロな建物で、「おたつさん」というおばあさんが切り盛りしていたころから「おたっしゃん湯」と地元の人たちに親しまれている浴場。

夕方のひと時、最大の名物小浜の落日を海岸から眺める。
真っ赤な太陽が沈む直前に、黄金の帯を海上に走らせなんとも神秘的な眺めです。

今夜お世話になる宿は「旅館国崎」。
木造2階建て、9室というこじんまりとした宿です。
自家源泉があり、塩分の濃い湯です。料理にも使っているのだとか。

宿には、男女別内湯のほか、ヒノキ風呂、石風呂が1階に、細い階段を上がった屋上に露天風呂があって、空いている所をどこでも貸切で使えます。

夕食は、源泉を使った雲仙もみじ豚のしゃぶしゃぶ、アラカブの煮つけ、カンパチ、ヒラメなどのお造り、地元産の野菜をたっぷり使った料理に大満足。

翌日は、1846年に金浜川にかけられたという石橋、金浜眼鏡橋を見学。
それから雲仙温泉地獄まで足を延ばしました。

◆交通アクセス
JR長崎駅前からバスで約1時間20分。
長崎空港からはバスで諫早乗換え。

◆泉質
ナトリウム―塩化物泉。共同浴場には「浜の湯」もあります。

◆問い合わせ
小浜温泉観光協会 電話0957-74-2672
旅館国崎 電話0957-74-3500 1泊2食14850円~ 日帰り入浴は内湯500円、貸切り湯は1000円(2名から)
食堂大盛 電話0957-74-2470 小浜ちゃんぽん630円 ちゃんぽんセット900円 

盛岡・つなぎ温泉

盛岡駅からバスで35分走ると、つなぎ温泉に到着。
南部の殿様もお気に入りだったという温泉へ。
現在は、盛岡駅からバスで35分という利便性の良さから大型温泉地へと育っていきました。

湧出量にも恵まれ、集中管理もしていますが、源泉のある宿も少なくありません。
南部氏27代目、利直公から専用の宿として湯守を命ぜられたというのが、現在の南部湯守の宿大観。
ここでお湯をいただく。
単純硫黄泉の湯に白い湯花が舞う。

宿泊は料理で評判がいい四季亭へ。
名物の温泉蒸しは温泉の蒸気で牛肉を柔らかくしたもので、ヘルシー。

ここ盛岡のソウルフードであるじゃじゃ麺は元祖の店「白龍(パイロン)」でいただけます。白龍は、盛岡城跡公園エリアにあり、桜山神社の門前に店を構えています。
狭い店内は人がきっしりと詰まり、カウンターに座ると隣のお客さんと肩がぶつかります。並み盛りのじゃじゃ麺が500円。

出てきたじゃじゃ麺は湯気がたっている麺の上に褐色の味噌ときゅうり、紅生姜などがのっているシンプルなもの。
これをかき混ぜながら、好みでにんにく、ラ―油、お酢などを入れて食べます。
味噌は見た目よりさっぱりしていますね。
他のお客さんは、にんにく、ラ―油を入れる人が多く、真似して入れてみると味がしまる・・・。
じゃじゃ麺の仕上げは、ちーたんという玉子スープ(名前がちょっとかわいい)。
空になったお皿に卵を割り混ぜる。それをさし出すとゆで汁を入れてくれるのです。
希望すれば味噌も加えてくれます。

デザートには、小岩井農場まきば園の乳製品。
ミルク館があって、ジェラ―トや低温殺菌牛乳などが味わえます。
牛乳は濃い味わいながらさっぱりと清涼感のある味で、1本100円。

まきば園から少し離れた農場内に、一本桜があります。
春の一本桜と岩手山の雄姿は見事です。

四季亭にお世話になった翌朝は、湖山荘へ。
大きな露天風呂がありますが、古くからあるタイル張りのお風呂もなつかしさいっぱい。硫黄特有のさっぱりとした肌触りに、アルカリ性のぬるぬるした感じ。
とても奥深いお湯でした。

つなぎ温泉は、東北の桜の名所へのアクセスもいい。
角館まで車で約40分。
つなぎ温泉を拠点にお花見旅行もいいでしょう。
また、緑が光る新緑の6月もすばらしい季節ですよね。

つなぎ温泉はこれからの季節が魅力的。
じゃじゃ麺だけでなく、冷麺やわんこそばも魅力です。
ぜひ一度岩手県・つなぎ温泉を旅してみませんか。

◆交通アクセス
JR盛岡駅からつなぎ温泉までバスで約35分。

◆泉質
複数の源泉がある。南部湯守の宿大観は単純硫黄泉。

◆問い合わせ
つなぎ温泉観光協会 電話019-689-2109
白龍 電話019-624-2247 
南部湯守の宿大観 電話019-689-2121 日帰り入浴1000円
小岩井農場まきば園 電話019-692-4321
四季亭 電話019-689-2021 1泊2食18,000円~
ひぃなの丘湖山荘 電話019-689-2658 日帰り入浴700円

夕日ヶ浦温泉(京都府)

京都を発って向かった先は、京都府内一の源泉数に恵まれた京丹後市。
京都からローカル線にゆられながらの2時間40分の旅です。

「がちゃまん」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
丹後地方は、「丹後ちりめん」の産地として、機織り業が盛んでした。
昭和の最盛期には、「ガチャ」と機織りの機をを動かせば「万」の大金が入ってきたことから、地元の人は懐古の意味を込めてそう呼ぶのです。

ローカル線にゆられて、木津温泉駅から夕日ヶ浦温泉に着くと、宿の前の杉板・黒瓦の丹後独特の家並みから機織り機の音が聞こえてくる。
風情ある港町に機織りの歴史は息づいていました。

今夜お世話になる宿は「佳松苑」。
7階建ての建物で、客室側からは日本海を、もう片側からは丹後の街並みを望むことができます。

まずは、楽しみにしていたお風呂へGO!
男女別に内湯と露天風呂があり、広々した露天風呂には、さらっとした透明な単純泉が満たされています。
砂浜からパイプを通って運ばれてきた源泉に浸って、手足をのばすとなんと気持ちのよいことか。

夕日ヶ浦は、その名のとおり、海の向こうに沈む夕日が美しいことで知られ、その美しい景色を眺められることは、なんと贅沢なことでしょう。
また、海岸の砂浜で夕日を眺めるのもいいでしょう。

丹後は海産物も豊富。冬の間はズワイガニが有名ですが、春になれば、"幻のエビ"と呼ばれる「鬼エビ」などの味覚が食卓にのぼります。

京丹後市は、サワラ(鰆)の水揚げ量も多い。
市内には、夕日ヶ浦温泉を始め、あちこちに温泉が点在するので、車で湯めぐりをするのはどうでしょうか。

翌朝は、浜辺を散歩した後、木津温泉の隣駅の網野へ。
京丹後市には、サバおぼろを使った「ばらずし」があると聞いて、昼食に郷土料理店「とり松」におじゃま。

「ばらずし」は、網野をはじめ丹後一帯に伝わる家庭料理。
昔から、祭りやお祝いごとにふるまわれてきたといい、いくつかの食堂でも味わうことができるようです。
共通しているのは、サバのおぼろを使っていることで、そのほかの具は、お店ごとに工夫されているそうです。

とり松のばらずしは、型押しされた酢飯の間にサバのおぼろと干ぴょうがはさまれ、飯の上はサバのおぼろに加え、金糸玉子、かまぼこ、青豆、しいたけなどで飾られていました。
いただくと、ほんのりと上品な甘辛さが広がり、サバのうまみがしっかりと残ります。
お土産用に折り詰めも売られているので、買って帰るのもいいでしょう。
帰りの列車でもう一度食べるのもいいかもよ。

京丹後で訪れたのは、網野駅から車で約15分の海辺の村にたたずむ静神社。
源義経を山中に追ったと伝えられる静御前が祀られています。
義経に会いに来たという港の崖の上には、静御前生誕の地の碑が立っています。
しばし、歴史に思いをはせてみるのもいいでしょう。

京丹後には、様々な歴史を記されています。
これからの桜の季節、ばらずしを片手に、静かな歴史を感じに京丹後、夕日ヶ浦温泉を訪れてみてはいかがでしょうか。


▼交通アクセス
夕日ヶ浦温泉:北近畿タンゴ鉄道宮津線木津温泉駅下車。駅から夕日ヶ浦温泉「佳松苑」までは送迎あり(要予約)
とり松:網野駅下車。

▼泉質
佳松苑はアルカリ性単純温泉。
京丹後市内には多くの温泉が点在し、日帰り入浴施設などもあります。

▼問い合わせ
京丹後市観光協会 電話0772-62-6300
佳松苑 電話0772-74-9009 1泊2食 12950円~
とり松 電話0772-72-0429 ばらずし 840円

越後湯沢温泉(新潟県)

新潟県で有名な温泉と言えば、越後湯沢温泉。
越後湯沢は、冬の季節にはよく晴れた青い空に越後の峰々が連り、気温が低く吐く息は白いが、雪国だからでしょうか雪の湿気で幾分温かく感じるのです。

越後湯沢駅に降り立つと、空気中の水分がじゅわーと肌に吸い込まれる感じ。
東京から新幹線で1時間あまりで越後湯沢駅に着くので、わりと近いのです。
駅から歩いてロープウェイに乗ると約7分で標高870mの雪山に到着。
ここは、スキー場で、越後湯沢は温泉とスキーも楽しめるのです。
ここから見える雄大な越後連山の眺めはなんと美しいことでしょう。

今晩の宿は、HATAGO井仙にお世話になります。
井仙の食事処むらんごっつぉで頂く食事は魚沼の食材が中心で、中でもニンジンスープは甘くておいしい。
雪が甘くておいしいニンジンを育むのだそうです。雪国では、冬の雪を利用して野菜を保存する知恵があるのですね。(まさに先人の知恵)

それは、秋に収穫せずに土の中に入れたままの状態にして、食べる時に雪と土を掘り起こして食べる"雪下野菜"。
収穫後、貯蔵庫に雪を入れて雪の冷気で保管する"雪室野菜"もあるのだそうです。

越後湯沢周辺の豪雪地帯で多くつくられていて、一番親しまれているのがニンジンです。雪の中で保存するから、糖度が高くなるのですって。
ニンジンを生で頂くと、甘さが際立ちます。
むらんごっつぉでは、宿泊客だけでなく昼食、夕食だけでも食事を食べることができるのですよ。

また、越後湯沢には、ヒット商品となっている雪下ニンジンジュースを販売するお店もあります。
おみやげに買い求めてもいいですよね。

翌日は、川端康成が「雪国」を執筆した「雪国の宿高半」でお湯に浸りました。
川端康成が絶賛したお湯です。
女税の半露天風呂に入ると、ふんわりとした、ゆでたての卵の香りがします。
アルカリ性のお湯のため、ぬるぬるした肌触り。
とても気持ちよく心も体のほんわか、あったか。

越後湯沢にはほかに、小さな宿から大きなホテルまで、さまざまなタイプの宿泊施設がありますので、自分の好みで選ぶことができます。
たとえば、ホテル双葉は28種類のお風呂があり、お風呂めぐりが楽しいみたい。

雪国では、3・4月はまだ春ではなく、なごり雪の季節。
雪下ニンジンや雪室野菜がおいしい季節。
今から越後湯沢温泉の宿泊予約をしてみてはいかがでしょうか。

4月8日には、十日町市に、雪室野菜、雪下野菜など越後の郷土料理を出す「ユキマツリ」がオープンします。
そちらもたのしみで、4月にもう一度訪れたいですね。


▼交通アクセス
JR上越新幹線・上越線越後湯沢駅下車

▼泉質
越後湯沢HATAGO井仙は単純温泉 雪国の宿高半は単純硫黄泉

▼問い合わせ
雪国観光舍・越後湯沢温泉 電話025-785-5353
HATAGO井仙 電話025-784-3361 1泊2食12225円~ ニンジンスープは要予約。
雪国の宿高半 電話025-784-3333 日帰り入浴は1000円。

湯沢高原ロープウェイ 電話025-784-3326 湯沢高原スキー場、往復1500円

上諏訪温泉

今頃の上諏訪は、春が近いというのに、冷たい風が吹きつけています。
以前上諏訪駅にあった岩で囲った露天風呂は、今は足湯になっています。

この地方は足湯が人気なのか、長大な足湯が人気の湖畔公園の一角、湖に面し噴泉は1時間半ごとに噴き上がる。
湖から風が流れてくると、対岸が隠れてしまうほどに湯けむりが流れます。
空が青かったらそのコントラストはみごとなものだといわれています。

湖岸の遊歩道を歩くと、温泉、温泉利用型の健康運動施設「すわっこランド」があります。
洞窟風呂やうたせ湯、寝湯など多彩な入浴が楽しめます。

昭和3年に建てられた近くの「片倉館」は、ステンドグラスや彫刻など、ロマンあふれるレトロな建物。
国の重要文化財にも指定されています。
深さ1.1mという立ったまま入る大浴場は、底に玉砂利が敷き詰めてあり、足裏からの刺激がなんとも快い。

今夜の宿は「渋の湯」。吹き抜けになったロビーの地下に自家温泉をもつ和風宿。
なぜか、我が家に帰ってきたような落ち着いた雰囲気です。
ここは、廊下もエレベーター内も畳が敷いてあり、スリッパのいらない気楽な宿が自慢

浴場は、竹を見ながら入浴できる「竹林の湯」や、木枠を設けた升形の湯、サワラの樽の露天風呂などがあり、楽しい。
午後7時から7時半の間に男女ののれんが替わります。

食事は、たっぷりの野菜とうなぎの鍋、ワカサギの天ぷらなど地元の食材で調理されたもの。ついお酒も進みます。地酒がおいしかった。

その他の見学場所としては、諏訪高島城。そのあと、中門川の橋を渡った先の白壁の味噌蔵沿いを歩く。
「丸高蔵・みそ茶屋千の水」でひと休み。
ここでは、おみやげに味噌を買うことができます。

また、地域おこしとして人気がた高まりつつある「みそ天丼」も味わうことができます。そば屋、レストラン、食堂などそれぞれ特色の味を打ち出しているといいますから、食べ比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

天丼のたれは、鍋底に味噌をまんべんなくすりつけ、かつおだしにみりん、砂糖、おろししょうが、刻みトウガラシなどを入れて、片栗粉でとろみをととのえてあります。
味噌を焼いた香ばしさが出ています。


諏訪の見どころを手際よく巡るには、「まちなか観光案内人」(2~3時間のコースで1人500円など)の制度もあるので、利用してみるのもいいかも!
詳しく説明しながら案内してくれるので便利です。

駅でもし、帰りの列車を待つ時間があるのなら、ホームの足湯で歩き疲れた足を温めるのもおススメです。


◆交通アクセス
JR中央本線上諏訪駅下車

◆泉質
渋の湯は単純硫黄温泉と庵準温泉の混合泉。
片倉館は単純温泉。電話0266-52-0604 入浴料600円

◆問い合わせ
諏訪湖温泉旅館組合 電話0266-52-7155

渋の湯 電話0266-52-2655 1泊2食11700円~

まちなか観光案内人受付事務所は旅館組合内にあります。
電話0266-52-7185 7日前までに要予約

伊香保温泉(群馬県)

伊香保温泉のひとつの目的である「伊香保露天風呂」を体験。
昔は、混浴だったそうですが、今は男女別々に仕切りがしてあります。

お湯の色は、黄金色。鉄分が豊富なそのお湯は、入浴すると、じんわりと体が温まりはじめ一気に身体が熱くなるほど温熱効果がありました。

伊香保温泉でお世話になる温泉宿「塚越屋七兵衛」。別館香雲館とともに、お湯は黄金色。
塚越屋七兵衛は竹久夢二が定宿にしていたと言います。
宿代の代わりに置いていったという夢二の少女の絵が飾ってありました。

宿の女将さんが、伊香保温泉にはさまざまな文人客が訪れ、文化人たちに愛された温泉だと言っていました。
そんな文化人に愛された伊香保を受け継ぐために、群馬県立女子大の学生さんと若手有志で、プロジェクトをはじめたのだとか。
学生さんが撮影した伊香保の風景の写真を街に飾ったり、それをもとに手ぬぐいの原画を作ったりしているそうです。


竹久夢二伊香保記念館を訪ねて、夢二を絵を鑑賞。
夢二が伊香保を愛していたことがうかがえます。

伊香保は首都圏の避暑地で、様々な人が訪れます。それは、伊香保温泉のお湯が素晴らしい事と石段のある温泉街、石段からの景観が素晴らしいことのようです。
その石段は北側を向いていて、石段を上がり振り返ってみると、山々に太陽の光がさす風景にみえるのです。この風景に癒されるのでしょうね。

名物の石段は2010年、365段に増やされ、途中に立ち寄り湯ができる石段の湯もあります。
石段の中ほどまで行くとさすがに息が切れる。立ち止まって振り返ると赤城山などの山々の風景が広がって寒さもなんのその。

石段から路地に入ると和雑貨店があったのでぶらっと立ち寄り。
また、石段を行くと途中で与謝野晶子の詩が刻まれた石段に出会いました。
温泉が大好きだった山下清画伯も伊香保温泉を好んだといいます。


伊香保神社の近くの菓子店勝月堂の「湯乃花饅頭」は蒸し立てのほかほかのおまんじゅうが食べられ、寒い時期には心もほんわかになります。
饅頭のかわはもちもちしていて、ぎゅっとつまった餡子も甘さもほどよく、何個も食べられる飽きない味になっています。
ひとつ、ひとつ手作りで1個80円というのもうれしいですね。

温泉名物として名高い温泉まんじゅうの発祥地が、伊香保というのもはじめて知りました。
そういえば、伊香保温泉のお湯の色は、温泉まんじゅうのかわの色と同じで茶色いですね。


◆所在地 群馬県渋川市伊香保町

◆交通アクセス
JR上越線渋川駅より路線バスで約20分
高速バスは上州ゆめぐり号新宿駅より約2時間30分
車:渋川伊香保インターチェンジより約20分

◆泉質
「黄金の湯」と呼ばれる硫酸塩泉のほか、白銀の湯と呼ばれるイタケイ酸単純泉があり、施設により泉質は異なります。

◆問い合わせ
伊香保温泉観光協会 電話0279-72-3151

温泉宿 塚越屋七兵衛
〒377-0102 群馬県渋川市伊香保町伊香保175-1
電話0279-72-3311
1泊2食 12750円~

勝月堂 電話0279-72-2121
竹久夢二伊香保記念館 電話0279-72-4788

阿蘇内牧温泉

「火の国」と言われる熊本の象徴である阿蘇。
外輪山に囲まれた盆地のあちらこちらに、伏流水や温泉が湧き出ています。

そんなカルデラの真ん中に湧く阿蘇内牧温泉を紹介。
その源泉数は百を超えると言われ、宿や共同湯のすべてが自家源泉をもっているとか。

ここ内牧温泉の宿「親和苑」さんにお世話になりました。
その前に町湯めぐりを楽しむことにしました。

「町湯」とは地元の人たちが利用する共同浴場で、温泉街に7軒点在。
中には、料理店の中にある町湯もあり個性豊か。
どの町湯も小銭とタオルを片手に気軽に楽しめます。

宿から一番近い七福温泉を訪ねると、小さめの湯船にとうとうとお湯が注がれています。
少し熱めのお湯で、体の芯まで温まった後は、盆地独特のりんとした空気が心地よかったです。

親和苑には、林の中の露天風呂と本館の内湯があります。
どちらも、敷地内から湧き出る源泉がたっぷりと満たされています。
なんといっても、ここは露天風呂から体験。

開放的な石風呂で手足を伸ばしながら、ゆったり気分を味わいます。
お湯はかすかに濁り、ぬめり感があり肌を滑らかにしてくれ心地よいです。
ゆったりとした露天風呂につかった後は、お腹もいい具合にすいてきました。

食事は、阿蘇の食材がふんだんに使われたもの。自家栽培の野菜や赤牛のステーキ。
特製の土鍋で炊きあげた白ご飯と自家製漬物も美味しかった。
熊本の高菜漬けは有名ですが、親和苑の高菜漬けは、優しい味に仕上がっています。

宿の目の前の畑で育った高菜を、敷地内のつけもの蔵で丹精込めて漬けているそうです。漬けこみに大豆を加えることで余分な塩味を吸わせ、うまみを出しているので優しい味になっているのですね。

熊本県にはおいしい食材がたくさんありますが、早春の味覚といえば「高菜漬け」が有名。
火山灰土壌ゆえに根が張らず、細かい茎の阿蘇の高菜は、シャキシャキと歯ごたえもいい。
3月中旬~下旬の限られた期間に、1本ずつ手で折りながら収穫するのだとか。
手間暇かかっているのですね。
塩とトウガラシと漬けこまれ「新漬け」に。
その後、じっくり漬けこみ、べっ甲色に仕上げられるのが、「古漬け」です。

古漬けをつかった名物「たかなめし」をいただこうと、JR市ノ川駅前の「あそ路」へ。
高菜を油でいためてあり、白飯とよく混ざり味もまろやかでおいしかった。
つい食べ過ぎてしまいそうでした。

春が近づいてくると、間もなく地元の人たちが楽しみに待つ、高菜漬けの「新漬け」の季節がやってくるのです。

◆所在地
熊本県阿蘇市

◆交通アクセス
阿蘇内牧温泉へはJR豊肥本線阿蘇駅下車、車で約10分。
熊本駅からは九州産交バスの九州横断バスもあります(要予約)

◆温泉
親和苑はナトリウム・マグネシウム・カルシウムー硫酸塩泉で、日帰り入浴も可

◆阿蘇インフォメーションセンター
電話0967-32-1960
◆親和苑
〒869-2301 熊本県阿蘇市内牧1354
電話0967-32-0330 1泊2食10,650円~

◆元祖たかなめし「あそ路」
電話0967-35-0924
元祖たかなめし525円 たかな漬け300円 たかなめし定食1260円


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